~渋谷公園通りに面した小規模マンションの建替え~

宇田川町住宅は1961年に東京都住宅供給公社によって分譲された建物でした。渋谷駅から代々木公園に向かう「公園通り」に面した建物は、地下1階から3階までが店舗・事務所、4階から7階までは16戸の住宅という複合用途型のマンションでした。店舗・事務所区画は東京都住宅供給公社の単独所有で、分譲当初は公社の事務所として利用されていましたが、建替え時点では、全区画が賃貸として利用されていました。住宅はすべて4・5階と6・7階の2層を利用するメゾネットタイプ(外廊下と出入口は4階・6階)でしたが、エレベーターがなかったことから高齢の居住者には負担の大きい設計でした。合意形成面では、商業部分の区分所有者である公社を含め全体で17区画の小規模マンション(区分所有者数も17人)でしたので、建替え決議は4人の非賛成で不成立になる状況でした。

公園通りからの外観

バルコニーは上階のみ

~旭化成の取り組み~

住宅を含まない商業施設への建替えを希望する方や歴史と希少性のある建物への愛着から建替えに消極的な方など、区分所有者の皆様には様々な意見がありましたが、個別面談を繰り返すことで建替えの必要性と建物計画への理解を深めていただき、建替え決議は全員の賛成で成立しました。また、外部居住者を含めた区分所有者全員が施行再建マンションの区画を再取得されました。建物計画では、低層階には商業施設とマンションの共用部をバランス良く配し、4階以上の住戸階では限られた床面積の中で、全員が再取得される区分所有者の皆様の様々な家族構成や住まい方に対応した住戸を配置することはジグソーパズルを組み立てることにも似た難しさがありましたが、コンサルタントや設計事務所と共同して要望のヒアリングとプランの修正を繰り返すことで区分所有者の皆様にご満足いただける建物計画を実現しました。

宇田川町住宅の区分所有者の方のインタビューはこちらから

建替え経験者の声①

公園通りからの外観

緑化され、眺望に恵まれた屋上庭園

開放的な二層吹き抜けの廊下とホール