ドッグトレーナーのわんポイントレッスン
『拾い食い(異物誤飲)』に気をつけよう!!【お散歩編】
こんにちは!ドッグトレーナーの佐久間です。
前回に引き続き、『拾い食い(異物誤飲)』についてのお話です!今回はお散歩編という事で、家の外での注意点を簡単に3つのポイントに分けてお話致します。
【お散歩編】
それでは早速、お散歩中でのポイントですが、以下の3つに分けてみました。
- 犬が拾い食いをしやすい状態
- 犬が拾い食いをしやすい状況
- 犬が拾い食いをしやすい場所
この3つの注意点について、それぞれ簡単にお話致します。
☆ 犬が拾い食いをしやすい状態
1. 犬が飼い主の前を歩いている
私が外を歩いていると、人間よりも前に犬を歩かせてお散歩をしている姿を多く見かけます。
もし、あなたの犬が後ろからの指示や呼びかけに、声だけでちゃんと反応するのであれば、犬はあなたの事をしっかりと意識をして歩けているので、そこまで問題ではありません。
しかし、リードを引かないと反応しない、またはリードを引いても反応しないのであれば、お散歩の主導権を犬が握ってしまっているので、犬は自分のやりたい行動をやるのが当然という状態になっているため注意が必要です。
まずは、あなたの事を意識させ、横について歩かせる練習から初めてみましょう。
※「わんポイントレッスン 第7回」参照

このように、歩きながらアイコンタクトがとれれば理想的です。
2. 下を向いて歩いている
犬が下を向いて歩く時は、ニオイを嗅ぐことに集中している時です。
落ちている食べ物を狙っている犬の場合は、このようにニオイに集中しながら歩いている場合が多いので、犬に下を向かせずに歩かせる練習が必要です。
※「わんポイントレッスン 第8回」参照

下を向かせて歩いているだけで、拾い食いのリスクは高まります。
☆ 犬が拾い食いをしやすい状況
1. 糞尿の処理をしているとき
犬がした糞尿の処理をしているときは、どうしても犬から目を離すことが多くなります。
目を離している隙に、拾い食いをしてしまうことも考えられますので、糞尿の処理をする際は、リードを短めに持ち、犬には「待て」をかけてから処理するようにしましょう。
また、糞尿を処理する際も、なるべく犬を視界に入れるようにして処理するようにしましょう。
2. 歩きスマホ
ここ数年、いろいろと問題になっている「歩きスマホ」ですが、犬を散歩しながら歩きスマホをしている方もよく見かけます。
スマホに集中しすぎて、犬の行動に気が向かなくなってしまうと、犬の異物誤飲だけではなく、様々な事故の原因にもなりますので、絶対にしないようにしましょう。
☆ 犬が拾い食いをしやすい場所
1. 草むらや茂みの中
草むらや茂みの中というのは、犬が排泄をしやすい場所でもあります。
排泄をさせようとして、そのような場所でニオイを嗅がせていると、気づいたら何かをくわえている場合があります。
排泄のためにニオイを嗅がせるときには、必ず自分で目視して、誤飲しそうなものが無いか確認してからニオイを嗅がせるようにしましょう。

ニオイを嗅がせる時は、目視で確認できる範囲だけに注意しましょう。
2. ベンチの周り
公園などのベンチの周りには、タバコの吸い殻や食べ物の食べかすなどが落ちていることが多くあります。
よく確認せずにベンチで休んでいると、気づかずに誤飲してしまう可能性がありますので、注意が必要です。

ベンチで休む際には、周りを確認してから休むようにしましょう。
その他にも、これからお花見シーズンを迎える地域にお住まいの方は、桜の木の近辺ではお花見で出たゴミなどが多く出るので、注意しましょう。
☆ おまけ その1
◎ 拾い食い防止の為のアイテム
どんなに気を付けても、なかなか拾い食いの癖が抑えられない場合は、拾い食い防止用に口輪を活用するのも良いかもしれません。

今は見た目が可愛いデザインのものも売っています。
☆ おまけ その2
◎ 口の中のものを取り出すときの注意
犬が何かを銜えてしまった場合、慌てて取り出そうとすると、犬も慌てて飲み込んでしまう事があります。
口にさせない事が一番の予防ですが、万が一口に何かものを銜えてしまった時は、まずは冷静に「マテ」をかけて落ち着いて口にくわえた物を取り出すようにしましょう。

口を開けるときは、上を向かせて開けるとそのまま飲み込んでしまう事がありますので、なるべく下を向かせるようにして口を開けるようにしましょう。
いかがでしたでしょうか?
この『拾い食い(異物誤飲)』でお困りの飼い主様は多くいらっしゃると思いますが、飼い主の心がけと、犬に習慣づけさせない努力をすることで、この問題行動はほとんど改善されるはずですので、頑張ってくださいね!
それでは次回もお楽しみに♪
著者プロフィール - 佐久間 力
ドッグトレーナー、ペットアドバイザー。1981年、千葉県生まれ。2006年に専門学校東京スクール・オブ・ビジネス ペットビジネス学科卒業。現在は目黒区のペットサロン「Grunewald(グルーネヴァルト)」で店長兼トレーナーとして勤めている。