プロジェクトストーリー

昔ながらの街に息づく暮らし方。“聞く”コンサルティングが生む未来の住み方がある。

PROFILE: 1987年入社(総合職)
開発営業本部 営業部長

かつては、人々が賑やかに行き交う、昔ながらの商店街。
いつしか時を経て、シャッターが目立つ通りになった。
人の活気を取り戻したい…そんな想いを形にするために不可欠な要素、それが、住む「人」だ。「人」なしには成立しない新しい「街」をつくる。
地域の人の間に飛び込んで行って、人の希望、人の未来予想図、人の想いを聴くことからプロジェクトは始まった。
都市型マンション「アトラス板橋」として実を結ぶまでの経緯を追った。

かつては、人々が賑やかに行き交う、昔ながらの商店街。 いつしか時を経て、シャッターが目立つ通りになった。 人の活気を取り戻したい…そんな想いを形にするために不可欠な要素、それが、住む「人」だ。「人」なしには成立しない新しい「街」をつくる。 地域の人の間に飛び込んで行って、人の希望、人の未来予想図、人の想いを聴くことからプロジェクトは始まった。 都市型マンション「アトラス板橋」として実を結ぶまでの経緯を追った。

JR埼京線、都営三田線、東武東上線が絡みあう、板橋の中心地とも呼べる地域に、その商店街はある。旧中山道添いに連なるように延びる小さな商店街群は、悪縁を切ってくれるといういわれのある「縁切榎(えのき)」と、それにあやかって命名された「結びの欅(けやき)」を活用した町おこしで、初代東京商店街グランプリを受賞した。周辺の商店街に、受験、仕事、恋愛などをテーマにしたおみくじ処を設置し、旧板橋宿周辺を散策できる仕掛けを作った。人々の笑顔が輝く、活気あふれる商店街だった。

商店街「だった」というのは、その活気が過去のものとなってしまったからだ。人通りが減り、シャッターが目立つようになった。街全体が活気を失いつつあった。

地元の不動産業者に、地権者から、商店街に面した土地を売りたいという話が飛び込んできたのが、2011年の春。街が力を失ったから、土地を売ってしまいたいのではない。その土地だけでなく、近隣の土地と一緒に、もっと大きなことができないか、街を生き返らせることができないか…それが地権者の本心だった。その具体案を模索すべく、旭化成不動産レジデンスに声がかかった。「共同化」という旭化成不動産レジデンス独自の手法に定評があったからだ。

「共同化」とは、一つの土地に単体で新しいマンションを建てるのではなく、近隣の地権者にも協力を得て、複数の土地を一体化して一緒に大きな規模のマンションを企画する開発手法。そこにもともと居住していた人々や店舗を持っていた人々が、建物の完成後にまた戻ってきて再入居することで、街の区画として一体化させるものである。そのため、昔からの居住者の居心地や生活圏を乱すことが少ない。

旭化成は単に土地を買収し、立ち退いていただき、マンションを建て、新しい購入者を募るだけではない、もともと居住していた人々に重きをおいたプロジェクトなのである。あくまでも権利者と「共同」で事業をすすめていく。だから、旭化成不動産レジデンスが手掛ける開発プロジェクトには、必ずパートナーとなる権利者がいる。

早速、この街の調査が始まった。

調査に乗り出したのは、開発営業本部のT。Tは、足で街を回った。長年ここに住む人、長く街の人々に開かれてきた小さな商店やスナックの経営者など、それぞれに街に対する思い入れがある。ひとりひとり、一軒一軒コツコツとまわって話を聞く。

「街に実際に住んでいる人のふところに飛び込んでいって直接話を聞くしか、街を知る方法はありません」とTは言う。ヒアリングで見えてきたのが、借地権をどう解消するか、老朽化した耐震不足の建物、テナントの存在など、個々の住民が持つ問題。共同化した暁には、そこに住む人々が幸せに暮らせなくては意味がない。そのために、それぞれの問題をひとつひとつ解消していく。その地道な作業のなかで聞こえてきたのが、「この再開発を契機にして、もう一度人の流れを呼び寄せたい」という、近隣の方々の共通の想いだった。

地権者の想いと、近隣住民の想いが重なった。地権者は、地元の重鎮。街の人の声を聴くうちに、「街のためにひと肌脱ぐぞ」という気持ちが強くなったという。こうした、「話を聴き」つつ、「問題解決」の手伝いをするという2方向からのアプローチに、Tは奔走した。

プロジェクトストーリー

「仕事の8割は聞くこと」

こうして完成したのが、都市型マンション「アトラス板橋」。アトラス板橋が面している板橋宿不動通り商店街は、現在無電柱化の整備が進行中で、さらに美しく安全な町並みへと変貌しようとしている。各住戸は即日完売し、人の足が戻り、活気を取り戻し始めた。

Tがこのプロジェクトで得たものは、街を再生し、活性化につながる手伝いができたということだけではない。「個人的なネットワーク、人の輪を広げることができました。問題を一緒に解決する共同パートナーになれたと自負しています。なにより街の人々に感謝していただけた、これにつきます」とT。新しい街として形に残る達成感、人の暮らしがよい方向へシフトしていく満足感。このやりがいは、なににも変えられないという。「やりとげるぞ!という意志で乗り切りました」とも。作りたい街があり、喜んで欲しい人がいる、そんな気持ちが生む「やりとげたい」という意志。「問題のない案件はありません。それに折れない強い気持ちを持っていれば、さまざまな専門分野を持った同僚や関連会社など、プロたちがサポートしてくれます。マンションづくり、街づくりは、一人ではできません。住む人とも、同僚とも、『共同』作業です」。

こうして、またひとつ、快適な街が生まれた。その背景には、この街を快適にしたかった多くの人々の想いが込められている。

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