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【医】おうちケアで病気を予防|第1回

いつまでも元気でいて欲しいー自宅で出来る健康チェックのススメー

大切なパートナーである愛犬にいつまでも元気でいて欲しい。
そのためには日々の健康チェックで、体調不良や病気を早期発見し、 早期治療に結びつけることが大切です。

愛犬のちょっとした異変に気づくことができるのは飼い主さんだけ。たとえば毎日飲む水の量。水をがぶがぶと大量に飲むのは糖尿病などの病気が隠れているおそれがあります。逆に、水をあまり飲まないのは、「飲み込みづらさ」などの問題が隠されている可能性が。また歩き方がいつもと違う場合は、関節や肉球などに問題があることも。

排泄も要チェック。体調不良やストレスを反映してくれる重要なバロメーターのひとつです。固さ、におい、量に変化はないかも確認。日々の生活で気づけることはたくさん。ぜひチェックしてみてください。

ブラッシングのときには体をタッチしながら健康チェック

ブラッシングは抜け毛を除き、皮膚への風通しを良くして皮膚病を予防するためにも、愛犬とのコミュニケーションとしても大切です。
出来れば毎日実施したいですが、難しい場合は、最低でも週に1 回が理想的。ブラッシングの時に行いたいのが、ボディチェック。耳→目→鼻→口→背中→おなか→足→しっぽ→おしり、と順番にチェックすることを習慣づけましょう。


  • 耳垢が多いのは外耳炎など病気の可能性もあるので病院へ。
    におい、腫れ、色なども確認。特に、垂れた耳の犬は念入りに。

  • 目やに、充血、黒目のにごり、涙の量などをチェック。

  • 適度な湿り気があるかチェック。
    起きているときの犬の鼻は適度な湿り気があります。

  • 口臭、歯石、歯茎を確認。
    犬は虫歯になることは稀ですが人間の3~5 倍歯石になりやすいとも。
    口の中にイボやタダレなどがないかもチェック。
  • 背中とおなか
    触って痛がらないか。かゆがらないか。
    皮膚にイボ、しこりなどはないかも確認。
    犬がかかりやすい病気のひとつが皮膚病。日頃から注意して。

  • 肉球に傷はないか、肉球の間に小石などの異物がはさまっていないかなどをチェック。爪が伸びすぎていたら手入れを。
  • しっぽとお尻
    肛門のまわりの汚れ、腫れなどを確認。多くの犬は定期的に肛門腺を絞る必要があります。痒がったり、お尻をしきりに舐めて気にしている様子はないかなどをチェック。

まとめ

家でのチェックで異変がみつかった場合には、すぐにかかりつけの獣医師に相談してください。
また、家では見つけにくい病気を早期発見するためには、定期的な動物病院での健康診断が大切。年に1 ~ 2 回受診すると良いでしょう。

著者プロフィール - 高垣 育

薬剤師、ライター。星薬科大学卒業後、調剤薬局や医療専門の広告代理店の編集・ライターの経験を経て、2012 年にフリーラ ンスの薬剤師ライターとして独立。
また自身の愛犬を肺がんで亡くした際に、体調の変化に気付けなかったことに自責の念を覚え、以来動物と人の医療に関わる記事を中心に、さまざまな媒体に寄稿。

協力:ONE BRAND(“犬と暮らす” をもっと豊かにするライフスタイルマガジン)