ドッグトレーナーのわんポイントレッスン
甘噛みへの対処方法
こんにちは!ドッグトレーナーの佐久間です。
新型コロナによる自粛期間中に、新たにペットを飼い始める人が増えているそうです。
皆さんの中にも、子犬をペットとして迎え入れた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私の周りにも子犬を飼い始めたお客様が増えていまして、中には初めて犬を飼われる方もいらっしゃいます。
そんなお客様方から多く頂くご質問の一つが「甘噛み」についてです。
甘噛みは対処方法を間違えてしまうと、エスカレートしてしまう場合がありますし、子犬の乳歯はとても鋭く尖っているため、出血してしまうほど噛まれている飼い主様もいらっしゃいます。

乳歯は細い分、鋭くもあるので、噛まれると意外と痛かったりしますよね?
そこで今回は、甘噛みへの対処方法についてお話いたします。
◎どうして甘噛みするの?
甘噛みを対処するにも、甘噛みをする理由によって対処方法を変えてあげなければいけません。
それでは、犬が甘噛みをする理由とは、どういったことが考えられるでしょうか?
主な理由として以下の3つが考えられます。
- ① 遊んでいて興奮が高まってしまった
- ② 暇なので遊んで欲しいと要求している
- ③ 歯の生え変わり時期で歯がゆい
それでは順番に対処方法をお話ししていきましょう。
①『遊んでいて興奮が高まってしまった』ときの対処方法
飼い主が困っている理由として、最も多い理由がこれでしょう。
この時の間違った対処としてよくやってしまうのが、噛まれている手を隠したり上にあげたりすることです。

手を隠したり上にあげたりすることで、犬は手を探す、または追いかけるゲームになってしまいより興奮が高まってしまいます。
遊んでいるときに犬の歯が手に当たったら、痛くなくても大きな声で驚かせるように「痛い!」と言ってみましょう。この際、言葉を強く鋭く発することがポイントです。
可能ならば、言葉と同時に手の甲を犬の口元に突き出すようにしましょう。
犬は人間の態度や表情を敏感に感じ取りますので、遊んでいる時と叱る時のメリハリを、どれだけ作れるかが重要です。
犬が噛むことを止めたら、すぐに楽しい雰囲気に変えて遊んであげます。
これを繰り返すことで「人に歯を当ててはいけない」ということを学習していき、遊んでいるときに犬が歯を当ててくることも、ほとんど無くなります。

犬同士の遊びも、小さい頃から遊ばせておくことで、噛む力加減を学んでいきます。
②『暇なので遊んで欲しいと要求している』ときの対処方法
これに反応して遊んでしまうと、犬は「こうすれば遊んでもらえる」と学習をしてしまい、頻繁に噛んでくるようになり、要求に応えないと犬のイライラが募り、噛む力がどんどん強くなってしまいます。
この時の対処方法は、無視することが一番。
要求してきても、こちらに応える意思がないことを主張し続ければ、そのうち諦めるはずです。
もし、甘噛みの力が強く、痛いと感じたら、①のときの対象方法と同じ対処をしてみてください。
しかし、それでも諦めない場合は、ケージなどに入れてしばらく無視をして、諦めるのを待ちましょう。
ただし、犬にはじゅうぶんな運動と他の犬との交流を持たせてあげていることが前提になります。
犬の要求を全く無視して、人間の要求だけ通そうというのは、あまりにも勝手過ぎますからね!

散歩でよく運動させて

他の人や犬との交流で色んなことを学習したら

あとはよく寝るだけです。
③『歯の生え変わり時期で歯痒い』ときの対処方法
犬の4ヶ月齢~6ヶ月齢は、乳歯から永久歯へと生え変わる時期で、歯痒くなって色々なものを齧りだします。
例えば、イスやテーブルの脚だったり壁の角だったりしますが、人の足や手を噛んでくることもあります。

子犬を飼う場合、家具の被害はある程度覚悟しておきましょう
噛んでほしくないものを噛んでいるときは、しっかりと注意するようにします。
しかし、代わりに噛むものが無いと犬のイライラは募るばかりなので、硬めのおもちゃを噛ませてあげるようにしましょう。

お気に入りのおもちゃを用意してあげれば、家具や人への被害も減るはずです。
歯が全て生え変わって、歯痒さも無くなれば、この問題も無くなるでしょう。
いかがでしたか?
甘噛みにお困りの方は、まずどんな理由で噛まれているのかを考えてみてくださいね!
それでは次回をお楽しみに♪
著者プロフィール - 佐久間 力
ドッグトレーナー、ペットアドバイザー。1981年、千葉県生まれ。2006年に専門学校東京スクール・オブ・ビジネス ペットビジネス学科卒業。現在は目黒区のペットサロン「Grunewald(グルーネヴァルト)」で店長兼トレーナーとして勤めている。