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ドッグトレーナーのわんポイントレッスン

ドッグトレーナーのわんポイントレッスン 第2回

しつけの基本で最重要!「待て」と「呼び戻し」をしっかりと覚えさせよう!

こんにちは!ドッグトレーナーの佐久間です。
第2回目となる今回は、しつけにとってとっても重要な指示「待て」「呼び戻し」についてお話し致します。
今回お伝えするこの2つの指示がしっかりと出来るようになれば、愛犬との暮らしがとても楽しいものとなるはずです!

但し、しつけというものは毎日続けて行う必要があります。我々プロでも時間と根気がとても必要な事なので、皆さんも気持ちに余裕をもって練習しましょう!

どんな時でも「待て」と「呼び戻し」が出来るように!

まず初めに、今回お話する「待て」と「呼び戻し」が、どんな指示なのかを理解しておきましょう。

「待て」…今の行動を止め、次の指示があるまで静かにその場で留まる事
「呼び戻し」…呼ばれたところに戻って来る事

この2つの指示がどんな時でも出来るようになれば、一緒に暮らしていく上で困ることは少なくなると思います。今回はこの2つの練習方法の一部をいくつかご紹介いたします。ご家庭でも練習できるので、是非試してみてください。

「待て」の練習

まず初めに、リード(しつけをする際は、胴輪よりも首輪の方が効果的です)をつないで練習しましょう。

指示は手のひらを犬の目の前に出して低いトーンで「待て!」と強く1回で伝えるようにします。
指示を出して、犬が一歩でも動いたら、すかさずにリードを一瞬だけ引くと同時に言葉でも注意をして、元いた場所に連れ戻します。
注意をする際の言葉は「ノー」や「ダメ」など統一していれば何でも良いですが、とっさに出てきやすい言葉が良いでしょう。
静止しているのを確認したら、以下の練習をしてみましょう!

1.犬の近くを動く練習

犬の周りを歩いてみます。後ろに回る際は、犬が動きやすいので注意が必要です!

2.犬から離れる練習

人間が離れれば離れるほど、犬は動きやすくなります!

3.犬の見えないところへ隠れる練習

人間が見えなくなると、犬は追いかけようとして動き出すことが多いです。
木の陰などに隠れ、犬の目は見ずに姿がギリギリ見えるところでジッとしてみましょう。しばらくすると、犬は人間を見失います!

成功のコツ

  • 人間は堂々と動くこと。恐る恐る動いていると自信無さげに見えて、犬から信用してもらえません。
  • いきなりレベルの高いことはせずに、初めは短い時間と距離で始め、徐々に時間と距離を長くしていく。
  • 人間が犬の場所に戻るまでちゃんと待っていられたら、優しく褒めてあげて、成功したところで終わらせてあげる。

「呼び戻し」の練習

呼び戻しの練習は、長いリードがあると便利です。
呼んでも来なかった場合や寄り道してしまった場合は、リードを軽く引いて誘導しましょう!
また、呼び戻す時は高いトーンで「○○(犬の名前)おいで!」と楽しく呼んであげましょう!

1.まずは名前に良いイメージを付ける

名前を呼んで反応したら、すかさず褒めながらご褒美を与えます。

2.「待て」→「呼び戻し」を離れた場所から

犬が反応して近寄ってきたら、すかさず褒めてください!

3.「待て」→「呼び戻し」を見えない場所から

犬が迷っているようならば、少し姿を見せてあげると良いでしょう!

成功のコツ

  • 普段から犬を名前で叱っていると、名前に良いイメージが付きません。叱る際は名前を使わず、万が一名前で叱ってしまった時でも、犬が反応したら褒めてあげるようにしましょう。
  • 何よりも犬に、呼ばれた場所にいくと「何か良いことが待っている」と学習させることが大切です。呼ぶ際は出来るだけ楽しい雰囲気を出して呼んであげてください。
  • ご褒美はおやつだけに頼るのではなく、しっかりと愛情込めて褒めてあげるようにしましょう。

皆さん、いかがでしたでしょうか?犬は人間の表情や行動を、とても細かく見ています。練習する際は、飼い主様ご自身が毅然とした態度で接することを心掛けてくださいね!

次回は、犬の性格としつけの関係についてお話させて頂きます!お楽しみに!

著者プロフィール - 佐久間 力

ドッグトレーナー、ペットアドバイザー。1981年、千葉県生まれ。2006年に専門学校東京スクール・オブ・ビジネス ペットビジネス学科卒業。現在は目黒区のペットサロン「Grunewald(グルーネヴァルト)」で店長を務めると同時に、母校でドッグトレーナーの講師として学生への指導を行っている。