知りたい

プロが語るお役立ち記事

【特別企画 第4弾 】ペット保険について(後編)/ 旭化成ホームズ少額短期保険株式会社 営業管理部長 三崎 忍さん

ペット保険選びのコツ、押さえるべき大事なポイントとは?

前回のペット保険コラム「中編」では、ペット保険の種類や補償内容についてご紹介しました。ペット保険への加入を考える際、選択肢の多さに戸惑う方も多いのではないでしょうか。実際、ペット保険を提供している会社は十数社、多種多様な保険商品があります。
そこで、最後の「後編」では、どんな補償があるといいのか、どういった注意点を押さえればいいのかなど、ペット保険を選ぶ際に大切なポイントをご紹介します。

通院補償あり、フルカバー型がおすすめ

ペット保険には、補償範囲の組み合わせによって、「フルカバー型」と「入院・手術特化型」があります。

フルカバー型

通院、入院、手術の診療費を包括的にサポート

メリット
  • 幅広いリスクに対応でき、診療費の自己負担が少ない
  • 日常的な通院も補償されるので気軽に受診でき、早期発見や早期治療につなげやすい
  • 安心感が高い
デメリット
  • 保険料が比較的高め

入院・手術特化型

通院補償を含まず、補償対象は手術と入院のみ

メリット
  • 保険料が比較的安価
  • 高額な手術費用に対応
デメリット
  • 通院補償がないため、軽度のケガや病気、術後の診療費は自己負担

一回当たりの通院費は少額でも、数が増えると大きな負担となるかもしれません。通院補償があれば自己負担が軽減され、気軽に受診できるようになります。さらに、フルカバー型であれば入院と手術も補償されるため、万が一のトラブルにも安心です。

免責事項を確認しよう

免責金額

保険会社が保険金の支払い義務を負わない金額のことです。

免責金額が4,000円の場合

かかった治療費 支払われる保険金の計算方法 支払われる保険金額 自己負担額
10,000円 補償対象額が免責金額を超える場合
補償対象額10,000円-免責金額4,000円
=6,000円
6,000円 4,000円
3,000円 補償対象額が免責金額を下回る場合
補償対象額3,000円<免責金額4,000円
→保険金なし
保険金の支払いはありません 3,000円

免責金額の設定がない場合

かかった治療費 支払われる保険金の計算方法 支払われる保険金額 自己負担額
10,000円 補償対象額10,000円-免責金額0円
=10,000円
10,000円 0円

※実際に支払われる保険金は、各社の保険商品によって補償割合を乗じた金額、または、支払限度額までとなります。

免責金額がある保険

メリット
  • 保険料が比較的安価
デメリット
  • 一定の自己負担が発生し、治療費が免責金額に満たない場合は全額自己負担

免責金額がない保険

メリット
  • 少額の通院費も補償され、自己負担が少ない
デメリット
  • 保険料が比較的高め

前述のように、特に通院補償は多く使われます。免責金額がある保険では、日常的な通院の補償が十分に受けられないおそれがありますので注意しましょう。

免責期間(待機期間)

保険会社が保険金支払いの義務を負わない一定の期間を指します。免責期間中でも保険料の支払いは発生しますが、免責期間中の治療費に対し、保険金は支払われません。つまり、治療費は自己負担となるので注意が必要です。

免責期間がある場合

ペット保険会社の中には、免責期間を設けず、保険開始と同時に補償が適用されるものもあります。

免責期間がない場合

  • グラフは補償開始までの例として表示しております。
  • 補償開始日は保険会社ごとに異なりますので各社詳細はご確認ください。

免責期間のあるペット保険の中には、保険料が安い場合があります。しかし、補償内容をより充実させた保険商品では高額になるので、一概には言い切れません。

万が一の事態に備えて、保険契約後すぐに補償を受けたい方は、免責期間のない保険を選ぶといいでしょう。

シニア期の保険料にも注目

ペット保険は、年齢と共に保険料が上昇します。保険プランによっては、若年期の保険料が非常に安価でも、シニア期を迎える6歳から8歳になると急激に上がる場合もあります。若年期の保険料の安さだけに惑わされず、シニア期の保険料も必ず確認しましょう。

こう書くと、「保険加入はシニア期でいいの?」と思われるかもしれません。しかし、病気をわずらうと、保険加入ができなくなるおそれや、新規契約には年齢制限があります。保険は病気になる前、若いうちに加入することを検討しましょう。

なお、保護犬や保護猫のように年齢が不明の場合は、獣医師に推定年齢を確認してもらうといいでしょう。

保険料と補償内容のバランスを考える

保険料を抑えたペット保険は、十分な補償を受けられず、保険料が高いペット保険は、補償が充実しますが、ペットが健康であれば無駄な出費となるかもしれません。また、高すぎる保険料は家計に負担をかけ、継続が難しくなります。

ペットの健康状態を考え、支払える範囲で必要な補償を確保できるよう、バランスの取れた保険を選びましょう。

まとめ

ペット保険を選ぶ際には、保険各社の補償範囲や免責事項をしっかり確認しましょう。また、保険料や補償内容のバランスを考え、ご自身とペットにとって最適な保険を選んでください。

『+わん+にゃん倶楽部』では、これらのポイントを押さえた「+わん+にゃんペットサポート保険」を提供しています。愛するペットを守るために、ぜひご検討ください。