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+わん+にゃん写真講座

ペット写真の撮影レッスン VOL.4

付け替えレンズを使って撮影してみましょう。

スマートフォンでの撮影はとても手軽できれいな写真が撮れますね。しかし、スマートフォンのレンズは「広角レンズ」と言われるレンズしか付いていません。「広角レンズ」は広い角度で撮影できるレンズですが、それ一つだけでは出来上がる写真が均一なものになってしまい、少し物足りなさを感じてしまいます。
そこで、今回は『交換式の付け替えフィルター』をご紹介いたします。これらのアイテムを使ってアクセントのある写真を撮ってみましょう。

『望遠レンズ×10』

遠くから離れて撮影ができるレンズです。
離れて撮影することで、カメラを気にしない自然な表情をアップで撮影できるレンズです。

望遠レンズを使ってアップで撮影

同じ距離から標準レンズで撮影

自然な表情を狙うため、カメラ目線を避けて遊んでいたり、どこかを見ているような写真を撮ることを心がけましょう。

『望遠レンズ×2』

『望遠レンズ×10』よりも被写体に近寄って撮ることができるレンズです。
コミュニケーションをとりながら、被写体の意識をカメラに向けられることがメリットです。しかもスマホの標準レンズと比べて、被写体の体が歪まず、ボディラインが見たままと同じ様に撮影することができます。
お見合い写真などの様なスッキリとみせたい時に効果があるレンズです。

「望遠レンズ×2」で撮影すると歪みのないキリッとした写真が撮れます。

背景をシンプルにすることで、被写体に視線を注目させる様にしましょう。

『魚眼レンズ』

スマホの広角レンズよりも広い角度で撮影で撮影することができ、歪みを強調した表現ができるレンズです。
近寄って撮影したり、前回のテーマ『ローアングル』でも使用でき、面白さを追求できます。

普通に撮った写真でもユニークで迫力のあるシーンになります。走ったりジャンプしている写真が撮れると、より迫力のある表現になります。

『CPL』

背景の色を濃くするレンズです。
背景にある芝生などを濃く見せる効果があり、旅行先で被写体と風景を両方綺麗におさえたい時に使ってみましょう。

このレンズの注意点は『太陽を背負った状態でないと効果がなくなる』ということです。太陽が自分よりも前方にならない様に気をつけましょう。

『ライト付き』

フラッシュのライトと違い、目にはあまり悪影響がありません。暗いところや逆光などで顔が暗くなってしまう時に使ってみましょう。
レンズは魚眼レンズになっていますので、ライトを消すことで魚眼レンズの歪みも楽しめます。

目にリング状の光が写りこむキャッチライトという効果もあり、目に立体感を持たせることができます。

『ソフト』

全体的にふんわりぼんやり見えるレンズです。
可愛らしい印象に仕上げる効果があります。お花畑や草木などとの相性がとてもいいです。

ピントが曖昧になりますが、被写体の顔でピントを合わせるようにしましょう。

このようにフィルター一つで効果は様々です。後で見た時のバリエーションが多くなります。写真の面白さに「綺麗な思い出を何度も体験できる」というものがあります。ぜひたくさんのフィルターを試していただき、良い追体験をしてください。

ひと言アドバイス

遠く離れて撮影したいのに、スマホに近寄って引っ掻いたり舐めたりと遊んでしまうことがありますよね。そんな場合は、無理をせずに飼い主が一緒に遊んでいるというテーマに変更してみましょう。セルフタイマーをセットしてカメラを離して置き、自然な表情を撮影してみてください。

著者プロフィール - 関根 統(せきね おさむ)

秋山写真工房でのアシスタントを経て独立。師匠である蛭川有裕氏の伊勢丹WEBサイトの商品撮影にて、商品の魅力をいかに引き出すかというシンプルながら奥の深い世界に魅せられ、その後、商品撮影カメラマンとして書籍、広告と幅広く活躍する。
平成25年、商品撮影コンサルタントpa-luceを設立。個人の持っているカメラで魅力ある写真を撮れるよう、わかりやすく伝えるのがモットー。

撮影協力:猫カフェMoCHA(モカ)原宿店