猫種紹介:スコティッシュフォールド編
スコティッシュフォールドの基本データ

- 体重
- 3~6kg
- 体長
- 約60cm
- 模様
- タビー(しま模様)、キャリコ(3色ミックス)、トーティー(まだら)、シェーデッド(毛先のみ色味あり)
- 毛色
- レッド系、ホワイト系、クリーム系、ブルー(グレー)系、ブラウン系、シルバー系、キャリコ(三毛)、ブラック
- 原産国
- フランス
性格と運動量

人懐こく愛らしい性格
スコティッシュフォールドは、とっても甘えん坊。飼い主さんのそばで一緒に過ごすことを好みます。
また穏やかでおとなしい気質のため、小さな子どもや他の動物とも仲良くできます。
けれども甘えん坊な性格ゆえ、長時間のお留守番が苦手。飼い主さんに構ってもらえない時間が長いことも嫌います。ストレスが溜まらないよう、毎日しっかり一緒に過ごす時間を作ってあげたいですね。
運動量は少なめ
スコティッシュフォールドは他の種類の猫と比べて、運動量が少ないといわれています。
運動が嫌いなわけではありませんが、室内で走ったり高いところへ登ることもあまりしません。
また鳴くことも少なく、鳴き声もあまり大きくありません。「お腹がすいた」など、伝えたいことがある場合以外には鳴かないので、集合住宅でも飼いやすいといわれています。
実は立ち耳が多い!スコティッシュフォールド

スコティッシュフォールドといえば折れ耳と思いがちですが、実は全体の約7割は立ち耳といわれています。
立ち耳のスコティッシュフォールドのことを「スコティッシュストレート」と呼びます。
また耳の折れ具合によって3つの分類があります。
・シングルフォールド
・ダブルフォールド
・トリプルフォールド
シングルフォールドが最も折れ具合が軽く、トリプルフォールドでは耳が頭につくほど垂れ、折り目がきつくなります。
抜け毛が多くお手入れ必須

スコティッシュフォールドは「ダブルコート」。厚くて長いオーバーコートと、やわらかくて短いアンダーコートの二重になっている被毛です。
毛の密度が濃いため放置すると毛玉ができてしまうことも。できるだけ毎日ブラッシングしてあげたいところです。
また換毛期には大量の毛が抜け落ちるため、1日2回のブラッシングが理想といわれています。
人気の毛色

「子猫ブリーダーナビ」で過去1年間に販売されたスコティッシュフォールドの毛色データを分析したものです。
スコティッシュフォールドの人気の毛色

クリームタビー&ホワイトのスコティッシュフォールド
最も販売頭数が多い毛色は「クリーム」で割合は19.8%となりました。
淡いクリーム色とホワイトのしま模様「クリームタビー&ホワイト」などが人気です。
次にブルー系と呼ばれる灰色が17.6%、レッド系(赤茶色)が15.0%と続きます。

ブルー系のスコティッシュフォールド

レッド系のスコティッシュフォールド

シルバー系のスコティッシュフォールド
シルバー系はブルー系とは違い、黒や茶色の模様とミックスされた毛色を指します。

キャリコのスコティッシュフォールド
5位の「キャリコ」は3色ミックスのいわゆる“三毛”のこと。スコティッシュフォールドの場合は、白・クリーム・グレーで構成された「ダイリュートキャリコ」、俗にいう「パステル三毛」が中心とされています。
スコティッシュフォールドのレアカラー

上のグラフで「その他」に入っているのは販売頭数が少なく、希少な毛色となります。

トーティーのスコティッシュフォールド
最も少ないのは0.4%で「トーティー」と「ゴールド系」でした。
「トーティー」とはまだら模様のことを指します。

カメオのスコティッシュフォールド
レアカラーの中では多い4.4%となっている「カメオ」は根本が白く、先端がレッド系になっている毛色のこと。
ブローチなどでよく見かける「カメオ」とは鉱物の層ごとに色が変わる性質を利用して、浮き彫りという技法で作られた宝石のことです。猫のカメオ柄は、この宝石が由来となっています。
スコティッシュフォールドについて知っておきたいこと

スコティッシュフォールドの折れ耳は「骨軟骨異形成(OCD)」という骨の遺伝病によっておこるものです。この病気は軟骨や骨に異常が起きる病気で、重症になると手首や足首の関節に大きなコブ(骨瘤)ができます。重症の場合はもちろん、軽傷で外見からは分からなくても、痛みを感じているといわれています。
そのためヨーロッパでは、折れ耳のスコティッシュフォールドの繁殖が禁止されている国もあります。
折れ耳のスコティッシュフォールドは100%「骨軟骨異形成」ですが、立ち耳の「スコティッシュストレート」も遺伝的に発症率が高いと言われているため、注意が必要です。
まとめ

穏やかで甘えん坊なスコティッシュフォールド。小さなお子さんがいる家庭や他の動物のいるご家庭でも安心してお迎えできる猫種といえます。
でもとても甘えん坊でさみしがりやな面もあるので、長時間留守番をさせたり構ってあげる時間が取れない方には不向きと言えます。
遺伝病についても事前にしっかりと把握したうえで、改めてお迎えの検討をするようにしましょう。