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【遊】ペットも人もしつけは遊び!|第8回

いろいろな遊びに挑戦して愛犬と協調関係を築こう!

犬は犬同士でも遊びますが、犬以外の種(人や他の動物)とも遊べるという、動物の世界でも稀な存在です。犬たちは素晴らしい学習能力によって、自分たちとは違う種の言葉遣い(ボディランゲージや反応の仕方など)や意思を理解して合わせようとしますので、他の種とも遊ぶことができるのです。そして、犬たちは「遊ぶ」こと自体を楽しむ動物です。
今回は「犬にとっての遊び」について、解説したいと思います。

犬の大きな楽しみといえば「散歩」「ご飯」そして「遊び」ですよね。犬にとって遊ぶことは社会性を培ったり、身体を鍛えたりと様々な意味がありますが、 単に「楽しい」「興奮したい」という本能的な喜びに直結する大事な時間でもあります。そんな“犬の遊び” は大きく分けて「一匹で遊ぶ」 「犬同士で遊ぶ」 「人と遊ぶ」の3つが挙げられます。

「一匹で遊ぶ」は、例えば床に転がしたオモチャに間合いを取りながら吠えたり横飛びをしながらつついたりといった一匹で物と遊ぶことを言います。これは物に対する好奇心から来る遊びです。

次に「犬同士で遊ぶ」は、「ほらほら、追いかけてきて!」と他の犬を誘って追いかけっこをしたり、取っ組み合いの遊びをすることを言います。犬はこれらの遊びをしながら力加減を学び、社会性や他の犬に対するマナーを身につけます。また「これで一緒に遊ぼうよ」とオモチャをくわえながら差し出しつつも「取られたら取り返す」という競合関係も生まれます。

そして3つ目は「人と遊ぶ」です。犬は犬以外の種に合わせながら遊ぶことができる動物なので、人と上手に遊ぶことができます。「人と遊ぶ」時には、楽しさや興奮を味わいながらも、犬同士の遊びとはモードを使い分け、「一緒に楽しむ」ことにモチベーションを感じます。ですから「犬同士で遊ぶ」時に生じる競合関係の遊びではなく、一緒に遊んでいるという「協調関係」と「絆」を築いていくような遊び方に犬も楽しさを感じます。

例えば、引っ張り合いをしながらも、指示をすればオモチャを口から離して再び引っ張り遊びをしたいと期待に目を輝かせるような反応を見せたら、それは遊びを人との共同作業として楽しんでいる表れです。このような「協調関係の遊び」に犬は楽しみを感じます。

愛犬との良い関係を作るためには、人との遊びは楽しいこと!と愛犬に感じさせることが大切です。いろいろな遊びに挑戦して、一緒に楽しめる「協調関係の遊び」を見つけましょう!

著者プロフィール - 真壁 名

資格:CPDT-KA(国際資格)ドッグトレーナー/ 日本ペットドッグトレーナーズ協会理事長。ドッグトレーニングには「犬にきちんと順番通り教える事」「犬のやる気を育てる事」「犬の興奮度をコントロールする事」が重要と考え「パピーからの教育」を指導すると共に、犬とのコミュニケーションアップにドッグダンスを推奨し普及も行なっている。

協力:ONE BRAND(“犬と暮らす”をもっと豊かにするライフスタイルマガジン)