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【食】わんこの食育 How to|第6回

梅雨時の不調にオススメな食材 1・2・3

ジメジメ・ムシムシに加え、雨が多くお散歩回数も減りがちな梅雨時は、この時期オススメの食材をプラスして愛犬の体調をととのえていきましょう!

海に囲まれた日本の地形は、元々湿気の影響を受けやすい上に、梅雨時の過剰な湿気で体内にも”水分”がこもりがち。
体にとって水分は デトックスや酵素・栄養分の運搬などに非常に大きな役割りを果たしていますが、排出が上手くいかないと体調不良やむくみの原因になります。
補給しながらも、体内の ”余分にたまった水分”はきちんと出してあげる工夫をしたいですね。

消化器系・皮膚状態に不快な症状が出やすい梅雨

いつもは体調に問題がない わんちゃんにも、梅雨の時期には食欲不振・下痢・湿疹などの不快な症状が出てしまうことがあります。
でも食材の選び方で、そんな症状を軽減することもできるのです。
この時期にぜひ取り入れたい、3つの働きが期待できる食材をご紹介します。

1.体内の湿気を取り除くもの

しそ セロリ 三つ葉 パセリ など

与え方

少量で可。肉・魚類などと一緒に摂り入れることで、これらの食材の” 香りのクセ” を和らげて食べやすくしてあげましょう。

期待できる働き

芳香性のある食材は、余分な体内の湿気を散らす働きがあり、排出の手助けをしてくれます。


2.水分代謝を促し、消化器系を整える食材

とうもろこし はと麦 キャベツ そら豆 かぼちゃ 鰹 鶏肉 など

与え方

表皮がある とうもろこしや豆類は、潰して与えてください。
取り除く必要はありません。固い表皮はそのまま便として排出されますが、消化されないため、腸内を通ってくるときに腸壁を刺激して便通解消に役立ってくれます。

期待できる働き

この季節、外気の影響で体内にも水分がたまりやすくなります。また、雨でお散歩に出かけない日が多くなり、運動量が減って食欲不振にもなりがちです。
上記の食材には余分な水分を排出して胃腸を整える働きがあるので、食べ物本来のエネルギーを確実に吸収できるようサポートしてくれます。


3.利尿作用があるもの

冬瓜 小豆 黒豆 あさり はまぐり 昆布 スズキ など

与え方

利尿作用があり、むくみに関してとても有効な食材ですが、同時に体を冷やしてしまうということにもなります。
元々体が冷えやすい わんちゃん・ねこちゃん、特に体温が低めになるハイシニアや体温調節があまり得意でない月齢の低い幼年期のわんちゃんには、生姜など体を温める食材をプラスしてください。


梅雨時期は外からの湿気の影響が高いため、体から湿気を追い出すことができず溜め込んだり、または普段以上に湿気を追い出すための体内調節が働くので、弱っている部分が(例えば皮膚のかゆみ・赤みが悪化したり、関節、下痢、など)悪化してしまうケースが多く見られます。

手作り派の方はオススメ食材をいくつか取り入れて「手作りおじや」などに、またドライフード派の方は細かくした鶏肉と冬瓜のスープを別皿でプラスするなどいかがでしょうか。
これらは味付けをすれば当然飼い主さんも食べられますので、家族みんなで梅雨時食材を参考に“体内の湿気退治”をしていただき、夏に向けて不調が長引かない体作りをしていきましょう。

※注)愛犬に与える場合、魚はお刺身用であれば生でもかまいませんが、その他の肉や魚は必ず加熱をしてください。野菜は食べやすさという点で加熱することも有効ですが、大きさが食べやすいものであれば生でも問題ありません。

著者プロフィール - 黒沼 朋子

資格:JKC 公認トリマー1/ 愛玩飼養管理士1 級/ ペット栄養管理士/日本ペットマッサージ協会 ペットマッサージセラピスト/ペット食育協会上級指導士。現在は、ナチュラルペットケアサロン「シアン・シアン」の代表としてクオリティ・オブ・ライフ(生活、生命、生きることの質)の向上、プライマリーケア(初期段階の手当て)に重点をおくサロンを運営中。

協力:ONE BRAND(“犬と暮らす”をもっと豊かにするライフスタイルマガジン)