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+わん+にゃん写真講座

ペット写真の撮影レッスン VOL.2

“流し撮り”で疾走感のある写真を撮ってみましょう。

今回は、わんちゃんに焦点を絞った撮影方法についてご紹介いたします。
ドッグランや河川敷、海岸などで元気に走り回るわんちゃんを撮影してみたいと思いませんか!
止まっているわんちゃんを写すことができても、「走り回っている」姿を上手に撮影するとなると、なかなか難しいものです。
今回は『流し撮り』という技術を覚えていただき、“疾走感のある写真”にチャレンジしてみましょう。

『流し撮り』

流し撮りとは、ペットの動きに合わせ、カメラを動かして撮影する方法です。
背景が横にブレていて、被写体にはしっかりピントが合っている画像を言います。
前後の動きではなく、横の動きに合わせて撮影します。

【ポイントは2つ】

  1. ピントを合わせ続けて、何度もトライ!
  2. 被写体の動きに合わせてカメラを振る!

シャッターを押すタイミングとしては、わんちゃんを見ながらフォームがかっこいいなと思った瞬間にシャッターを押します。スマホの場合、指でタッチするとそこにピントが合うので、その状態でカメラを振りましょう。
注意点はわんちゃんの動きに合わせて、カメラをずっと動かし続けることです。コツは、犬となるべく平行に同じスピードでカメラを振ると合わせやすいです。
慣れないうちは難しいかもしれませんが、何度もトライしてください。

失敗例 1

背景が止まっていて、わんちゃんがブレている写真です。これはカメラを振ることができず、途中で止めてしまった時に起こる失敗です。

失敗例 2

カメラを振ってはいるものの、被写体に動きを合わせることができず、背景、被写体、両方ブレてしまっています。遠くにいる時はゆっくりと、近くの時は速くカメラを動かすとよいでしょう。

流し撮りの成功事例としては、他にもこんな画像があります。

最近では、スマホ用の便利なアプリがあります。スマホで撮影する場合、わんちゃんのスピードがある程度必要になり、素早く振らなくてはなりませんが、“スローシャッター機能”のアプリを使えば、通常よりも長い時間シャッターを開き続けることができるので、より簡単に流し撮りができます。車用のアプリですが、わんちゃんの撮影にも使えますので、一度、お試しください。

スローシャッターができるスマホアプリ「CARPTURE」

ひと言アドバイス

わんちゃんの目線がきた写真が欲しい時、ありますよね。
わんちゃんは自分が好きなものや気になるものを置いてあげると、そこに目線を配らせる特長があります。ということは、息を吹きかけるとこちらを見てくれたりします。レンズの前に餌をぶら下げても良いでしょう。その一瞬を逃さずにシャッターを押すようにしましょう。

次回は、「アングルを変えて撮る」方法をご紹介いたします。とくに、アングルによって可愛さが表現できる“ねこちゃん”を撮るには大切な要素です。ぜひご期待ください。

著者プロフィール - 関根 統(せきね おさむ)

秋山写真工房でのアシスタントを経て独立。師匠である蛭川有裕氏の伊勢丹WEBサイトの商品撮影にて、商品の魅力をいかに引き出すかというシンプルながら奥の深い世界に魅せられ、その後、商品撮影カメラマンとして書籍、広告と幅広く活躍する。
平成25年、商品撮影コンサルタントpa-luceを設立。個人の持っているカメラで魅力ある写真を撮れるよう、わかりやすく伝えるのがモットー。